日本昔ばなし・・その2
むか~し、むかし、彦山のふもとの村にふじ坊というそれはそれはイケメンだと
自分で思い込んでいる青年が住んでいました。
ある寒い雪の日、ふじ坊は町へたきぎを売りに出かけた帰り、わなにかかっている一羽の鶴をみつけました。
動けば動くほどわなは鶴を締めつけます。ふじ坊はとてもかわいそうに思いました。
「じっとしちょき。動かんとばい。今助けちゃるきね。」
鶴を助けてやると、鶴は山の方に飛んでいきました。
その日の夜、入口をたたく音がしました。
「だれかい?。」とふじ坊は扉をあけました。美しい娘さんがそこに立っていました。
「夜分すみません。雪が激しくて道に迷ってしまいました。どうか一晩ここに泊めてもらえないでしょうか。」
「ごらんの通り貧しくて、布団はひとつしかありませんがよかったら一緒に温まりましょう。」(ここは標準語のふじ坊でした)
娘さんは「いいえとなりのお部屋で結構です。少し音がしますが決して部屋をのぞかないでください。」
ふじ坊はヒラメキました・・・そうか!こりゃつるの恩返しバイ!
ガッタン!ゴットン!ガタゴトガタゴト
ガッタン!ゴットン!ガタゴトガタゴト
明日の朝は鶴の織物バイ!町に行って売ったら酒が買えるやったー
ガッタン!ゴットン!ガタゴトガタゴト
ふじ坊・・音を気にしながらウトウト・・・寝てしまいました
朝目覚めると・・・となりの部屋から音がしません・・・
寝てるのかな~のぞくなといってたけど・・・もう朝だし
いいやろ!「開けますよ~入りますよ~」・・・
ガラッ
あちゃー
そこには娘の姿はなく部屋は空っぽ!
最近買ったばかりのハイビジョンテレビ・ソファー・タンスにソファー何にもありません
そうです罠にかかったのは鶴では無くふじ坊でした
そして娘は鶴ではなくサギでした
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