日本昔ばなし・・その2

ふじぶー

2010年03月17日 18:44

むか~し、むかし、彦山のふもとの村にふじ坊というそれはそれはイケメンだと

自分で思い込んでいる青年が住んでいました。

ある寒い雪の日、ふじ坊は町へたきぎを売りに出かけた帰り、わなにかかっている一羽の鶴をみつけました。

動けば動くほどわなは鶴を締めつけます。ふじ坊はとてもかわいそうに思いました。

「じっとしちょき。動かんとばい。今助けちゃるきね。」

鶴を助けてやると、鶴は山の方に飛んでいきました。



その日の夜、入口をたたく音がしました。

「だれかい?。」とふじ坊は扉をあけました。美しい娘さんがそこに立っていました。

「夜分すみません。雪が激しくて道に迷ってしまいました。どうか一晩ここに泊めてもらえないでしょうか。」

「ごらんの通り貧しくて、布団はひとつしかありませんがよかったら一緒に温まりましょう。」(ここは標準語のふじ坊でした)


娘さんは「いいえとなりのお部屋で結構です。少し音がしますが決して部屋をのぞかないでください。」

ふじ坊はヒラメキました・・・そうか!こりゃつるの恩返しバイ!

ガッタン!ゴットン!ガタゴトガタゴト

ガッタン!ゴットン!ガタゴトガタゴト

明日の朝は鶴の織物バイ!町に行って売ったら酒が買えるやったー

ガッタン!ゴットン!ガタゴトガタゴト

ふじ坊・・音を気にしながらウトウト・・・寝てしまいました

朝目覚めると・・・となりの部屋から音がしません・・・

寝てるのかな~のぞくなといってたけど・・・もう朝だし

いいやろ!「開けますよ~入りますよ~」・・・ガラッ
あちゃー

そこには娘の姿はなく部屋は空っぽ!

最近買ったばかりのハイビジョンテレビ・ソファー・タンスにソファー何にもありません

そうです罠にかかったのは鶴では無くふじ坊でした

そして娘は鶴ではなくサギでした
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